奨励賞
境界から始まる建築
-ふるまいが共振する建築と都市の更新方法の提案-
川島 史也
京都工芸繊維大学大学院 工芸科学研究科 建築学専攻 建築意匠学
ふるまいを共振させることは建築への愛着を生み、建築の持続性へと繋がる。人々の多様なふるまいを許容し、再利用されながら長く残り続ける建築を考える。
通常、建築の「不変・可変」の境界はスケルトンとインフィルの間に設定されており、自己完結的な再利用方法である。そこで、境界を再設定し相互依存的な再利用を前提とした建築を計画する。敷地境界線によって生まれた隙間の持続性を空間化し、境界に厚みを持たせることでふるまいが共振、連鎖していく。境界はゆらぎながら様々な居場所をつくり出し、構造的に自立することで空間の自由度を高める。境界が残り続けることで、都市スケールのふるまいの共振が生まれ、持続可能な街の形成へと繋がる。壁面には人のふるまいが映し出され、常に周囲との関係性を変化させながら、隣同士の共有財産として境界は残り続ける。
通常、建築の「不変・可変」の境界はスケルトンとインフィルの間に設定されており、自己完結的な再利用方法である。そこで、境界を再設定し相互依存的な再利用を前提とした建築を計画する。敷地境界線によって生まれた隙間の持続性を空間化し、境界に厚みを持たせることでふるまいが共振、連鎖していく。境界はゆらぎながら様々な居場所をつくり出し、構造的に自立することで空間の自由度を高める。境界が残り続けることで、都市スケールのふるまいの共振が生まれ、持続可能な街の形成へと繋がる。壁面には人のふるまいが映し出され、常に周囲との関係性を変化させながら、隣同士の共有財産として境界は残り続ける。
(令和3年度)第28回ユニオン造形デザイン賞
テーマ:「ふるまいの共振」
審査員:中村 拓志氏 審査講評
賞 | 受賞者氏名/所属機関 | 作品名 | 共同制作者 | 賞金 (単位:千円) | |
最優秀賞 | 香月 弥樹 九州大学芸術工学府 環境遺産コース | 都市裸裸裸実験 | 作品 | 共同制作者/ 沢田 直人 本多 琴美 | 1,000 |
優秀賞 | 小竹 隼人 芝浦工業大学大学院 理工学研究科 | ミズタマリ | 作品 | 300 | |
優秀賞 | 永高 裕太 神奈川大学大学院 工学研究科 | 時層の根 100年後の表参道にて。ふるまいの蓄積と残響と共振 | 作品 | 共同制作者/ 酒井 優人 | 300 |
優秀賞 | 鳥山 亜紗子 東京工業大学大学院 環境・社会理工学院 建築学系 | 雨のうけみち | 作品 | 共同制作者/ 井出 達也 岩下 昂平 尾花 日向我 | 300 |
優秀賞 | 杉山 翔太 信州大学大学院 理工学研究科 | 荒廃した地に敷居を建築する | 作品 | 300 | |
優秀賞 | 廣瀬 貴大 東京都立大学大学院 都市環境化学研究科 建築学域 | 窓を開ければ猫が鳴く | 作品 | 共同制作者/ 高田 典子 梅原 慎太郎 | 300 |
佳作 | 佐野 雄基 名古屋市立大学院・ 芸術工学研究科 | 共振をはじめる家 | 作品 | 100 | |
佳作 | 谷本 優斗 神奈川大学大学院 工学研究科 | さはり【触り・障り】の家 -手間から生まれるふるまいの輪- | 作品 | 共同制作者/ 井口 翔太 林 眞太朗 | 100 |
佳作 | 前村 真太郎 日本福祉大学 健康科学部 福祉工学科 | Ringing Garden | 作品 | 100 | |
佳作 | 伊藤 健 東京藝術大学 美術学部 建築専攻 | 12オルタナティブランゲージ | 作品 | 100 | |
奨励賞 | 蒋 江行 法政大学 デザイン工学研究科 | スローフードのかたち | 作品 | 30 | |
奨励賞 | 杉森 大起 竹中工務店 設計部 | 火防の神の杜(もり)の幸(こう) | 作品 | 30 | |
奨励賞 | 川島 史也 京都工芸繊維大学大学院 工芸科学研究科 建築学専攻 | 境界から始まる建築-ふるまいが共振する建築と都市の更新方法の提案- | 作品 | 30 | |
奨励賞 | 菊池 凌平 東京工業大学 環境・社会理工学院 建築学系 | カーテン インフラ ストラクチャー | 作品 | 共同制作者/ 曽根 巽 | 30 |
奨励賞 | 尾石 光 千葉大学大学院 園芸学研究科 環境園芸学専攻 | 大地の上で寝そべり瞑想する -視線を水平転換させた共同意識が作る涅槃の山- | 作品 | 共同制作者/ 廖 小羽 | 30 |
奨励賞 | 砂田 ひかる 椙山女学園大学 生活科学部生活環境デザイン学科 研究生 | 目に見えない呼応 -多動する家- | 作品 | 30 | |
合計16件 | 総額 3,080 |