奨励賞
カヤ スケープ
小泉 裕聖
フリーランス
現代の東京を敷地とした茅葺屋根の計画である。東京には古い地形や、土地の歴史を由来とする地名が多く、大地の記憶の名残として残存する。ススキやヨシ等の茅もそのうちの一つである。古くは建材として利用され、大都会東京においても大地と建築が一体のものとしてあったと考えられる。都市化に伴い防火の対策が進むにつれて、脈々と続いてきた大地と屋根との交流が忘れ去られてきた。不燃化技術が進んだ現代において、もう一度大地の記憶を呼び起こし、大地の記憶と建築の関係を考え直してみる。既存の水路や濠、現代の植生、輸送経路、防火を考慮した現代の茅葺屋根と土地の関係。忘れ去られていた大地の記憶と建築の交流から、敷地の境界を越え循環する大地と建築の在り方を提案をする。
植生と建材のネットワークを、現代の輸送交通とリンクさせて新しく茅のランドスケープを構築する。
現代の東京に見られるススキ、ヨシの植生。
(令和5年度)第30回ユニオン造形デザイン賞
テーマ:「記憶の建築」
審査員:田根 剛氏 審査講評
賞 | 受賞者氏名/所属機関 | 作品名 | 共同制作者 | 賞金 (単位:千円) | |
大賞 | 岩下 昂平 東京工業大学大学院 建築学系 | shadow tracing on desert | 作品 | 1,000 | |
優秀賞 | 鴛海 羽乃 北九州市立大学大学院 国際環境工学研究科 環境工学専攻 | 記憶のからくり箱 | 作品 | 共同研究者/ 道田 志歩(北九州市立大学大学院 国際環境工学研究科 環境工学専攻) | 500 |
優秀賞 | 北島 千朔 九州大学大学院 人間環境学府 空間システム専攻 | 文様替え | 作品 | 500 | |
奨励賞 | 矢野 泉和 九州大学大学院 人間環境学府 空間システム専攻 | BIOTECUTURE | 作品 | 200 | |
奨励賞 | 東野 真人 東京大学大学院 工学系研究科 生産技術研究所 | elusive qualities | 作品 | 200 | |
奨励賞 | 小泉 裕聖 フリーランス | カヤ スケープ | 作品 | 200 | |
合計6件 | 総額 2,600 |