優秀賞
H家再生 ~石川県能登町における被災住宅再生計画~
中川 颯人
信州大学 大学院 総合理工学 研究科 工学専攻建築学分野
本提案は、石川県能登町における被災住宅の再生計画である。
今回の対象となる石川県能登町のH家は、令和6年度能登半島地震において被災、自宅も半壊の判定を受けた。夫婦と娘2人、祖母の5人家族で、娘2人は能登を離れ生活している。住宅は東西の2棟からなり、以前は東側の住居で主に生活していたが、現在は被害の少なかった西側の住居で生活している。
Hさん夫婦にこれからのライフステージを尋ねると、正直なところ、どうしたらよいか自身も分からないと話していた。そこで、H家のこれからの全体計画と改修計画を考えた。本提案は、東側の住居は今後を考えて、ひとまず残したうえで、西側の築71年の住宅を夫婦とその母のために改修、「100年の建築」にする提案である。現状では、家族の人数に対し空間に余剰があったため、積極的に減築し、ボイドを持たせる構成とし、このボイドは、動線・環境・構造の中心として機能し、H家の新たな中心となる。
(令和6年度)第31回ユニオン造形デザイン賞
テーマ:「100年の建築」
審査員:永山 祐子氏 審査講評
賞 | 受賞者氏名/所属機関 | 作品名 | 共同制作者 | 賞金 (単位:千円) | |
優秀賞 | 田村 陸人 東京科学大学大学院 環境・社会理工学院建築学系建築学コース | Dwellings with a lifespan | 作品 | 500 | |
優秀賞 | 谷米 匠太 株式会社関・空間設計 設計監理部 | Living house | 作品 | 500 | |
優秀賞 | 桂 良輔 フリーランス | 景に倣い、風景をつくる ~繕いによる町の新たなネットワーク~ | 作品 | 500 | |
優秀賞 | 中川 颯人 信州大学大学院総合理工学研究科 工学専攻建築学分野 | H家再生 ~石川県能登町における被災住宅再生計画~ | 作品 | 500 | |
優秀賞 | 田中 紘大 鹿児島大学大学院理工学研究科工学専攻建築学プログラム 建築、都市計画 | 浮かび上がる漁村 | 作品 | 500 | |
奨励賞 | 織田 可久瑠 フリーランス | 街の前世がつくる街 | 作品 | 200 | |
奨励賞 | 山田 紘平 広島大学大学院先進理工系科学研究科 建築学 | 新築100年目の土塔 | 作品 | 共同研究者/ 李皓 秋山友希 | 200 |
合計7件 | 総額 2,900 |