佳作B
川の営みと共に
– 川の流れを受け入れる治水技術による生物多様共生型の水涯線 –
田村 聖輝
横浜国立大学大学院 Y-GSA 建築都市文化専攻
都市の中心の郊外ではなく、そこにある大自然が中心となる町を考える。近代の川との関係性は、暮らしと切り離され、どこでも宅地化できるように水のインフラや暮らしは成長した。しかし人口減少社会の日本において人間中心の開発でよいのだろうか。敷地は近年都心で暮らすことより田舎で暮らす事の方が豊かだと思う人が移り住み始め、暮らしの価値が地域の大自然へとシフトしている町である。町の骨格である河岸段丘の地形には多くの生物のよりどころがあり、それは地域のかけがえのないインフラである。本提案では川の治水が生物多様性に富んだものになるべく、流れを受け入れる関東流の治水を用いて生き物にとってのよどみや親水性のある空間とし、水生生物を研究する場所やレジャーがより盛んになる場所を設計した。治水が川と地面をただ切り離すのではなく、人や生き物にとって多様な空間として存在し、緩やかにつながっていく豊かなインフラとなる。
(平成29年度)第24回ユニオン造形デザイン賞
テーマ:「インフラとしての建築」
審査員:千葉 学氏 審査講評
賞 | 受賞者氏名/所属機関 | 作品名 | 共同制作者 | 賞金 (単位:千円) | |
最優秀賞 | 鈴木 翔之亮 横浜国立大学大学院 都市イノベーション学府 | 屋台の風を吹かす街角の給水櫓 | 作品 | 500 | |
優秀賞 | 菅野 正太郎 mi Co. | 浮遊する伽藍 | 作品 | 共同制作者/ 園家 悠司 | 400 |
優秀賞 | 野本 壮太 京都工芸繊維大学大学院 工芸科学研究科 建築学専攻 | 連担のすゝめ | 作品 | 400 | |
佳作A | 鈴木 俊 東京理科大学理工学研究科 建築学専攻 | 主体(不)在の庭 | 作品 | 共同制作者/ 國分 元太 | 200 |
佳作A | 横山 大貴 日本大学大学院理工学研究科 建築学専攻 | 百年復興住宅 | 作品 | 共同制作者/ 藤井 将大 佐藤 千香 | 200 |
佳作A | 渡部 総一郎 フリーランス | Basement City | 作品 | 200 | |
佳作B | 池川 健太 フリーランス | 依存的多動建築 | 作品 | 150 | |
佳作B | 田村 聖輝 横浜国立大学大学院Y-GSA 建築都市文化専攻 | 川の営みと共に -川の流れを受け入れる治水技術による生物多様共生型の水涯線- | 作品 | 150 | |
佳作C | 齋藤 直紀 慶応義塾大学大学院理工学研究科 開放環境科学専攻 | ボロくてかわいいまちの インフラ | 作品 | 100 | |
佳作C | 横田 英雄 フリーランス | 地中の森 | 作品 | 100 | |
佳作C | 山崎 嵩拓 東京大学大学院 工学系研究科 都市工学専攻 特別研究員 都市計画(景観・緑) | なぜインフラは地中に埋没しているのだろうか? | 作品 | 共同制作者/ 尾門 あいり | 100 |
合計11件 | 総額 2,500 |