優秀賞
Living house
谷米 匠太
株式会社関・空間設計 設計監理部
100年という年月は、人間にとって「死」までの一生である。
その100年の間、家も人間と同じように成長し、歳をとる。
本提案では、最初から完成され老いてゆくような家ではなく、そこに住まう人間と共に変化してゆく家を提案する。最初は、4㎡の家とは呼べないほど小さな建築が、150㎡の敷地に建てられる。公共トイレや銭湯を利用することで、寝るだけの機能を持ったこの小さな家は、究極の都市住宅である。しかし、人間が成長するとともに、家も成長するのである。トイレや浴室、キッチン、クローゼット、ガレージ、中庭など、より豊かな生活や心地よい自分の居場所を、時間をかけながらつくり続けてゆく。人間が100 年後に待っているであろう「死」を目指して生きていないように、終わりを想定せずに新しく更新されてゆくこの家は、100年を生きる人間の棲家なのだ。
(令和6年度)第31回ユニオン造形デザイン賞
テーマ:「100年の建築」
審査員:永山 祐子氏 審査講評
賞 | 受賞者氏名/所属機関 | 作品名 | 共同制作者 | 賞金 (単位:千円) | |
優秀賞 | 田村 陸人 東京科学大学大学院 環境・社会理工学院建築学系建築学コース | Dwellings with a lifespan | 作品 | 500 | |
優秀賞 | 谷米 匠太 株式会社関・空間設計 設計監理部 | Living house | 作品 | 500 | |
優秀賞 | 桂 良輔 フリーランス | 景に倣い、風景をつくる ~繕いによる町の新たなネットワーク~ | 作品 | 500 | |
優秀賞 | 中川 颯人 信州大学大学院総合理工学研究科 工学専攻建築学分野 | H家再生 ~石川県能登町における被災住宅再生計画~ | 作品 | 500 | |
優秀賞 | 田中 紘大 鹿児島大学大学院理工学研究科工学専攻建築学プログラム 建築、都市計画 | 浮かび上がる漁村 | 作品 | 500 | |
奨励賞 | 織田 可久瑠 フリーランス | 街の前世がつくる街 | 作品 | 200 | |
奨励賞 | 山田 紘平 広島大学大学院先進理工系科学研究科 建築学 | 新築100年目の土塔 | 作品 | 共同研究者/ 李皓 秋山友希 | 200 |
合計7件 | 総額 2,900 |