佳作C賞
不完全が生む寛容な家
後藤 樹也
東北芸術工科大学 建築・環境デザイン学科
共同制作者/竹澤 龍河
現代の住宅は私的空間に溢れていて、どこか閉鎖感を感じてしまう。
住宅に求められている機能を満たして合理的に設計されているが、それは住み手が空間という約束事にただ従っているだけであり、住み手の行為を縛る事になる結果的にそれが住宅の私的空間を増加させている事に繋がっている。
そこで今回は大きさを寛容さと捉えて、不完全から生まれる寛容な家を提案する。不完全であることは、一見するとネガティブな印象があるがポジティブなものに変換することも可能である。なぜなら、当たり前という概念的要素を各個人が持ち合わせているためである。
完全なものは『こうしなきゃいけない』という固定観念に縛られた空間となり得る。完全ということも不確かなものであると考えるが、その完全、つまりルールを目の前にした時にそれを反する行動を取ることも起こり得る。そのルールを破ることすらも肯定してしまうような寛容さを人に持たせる家である。
住宅に求められている機能を満たして合理的に設計されているが、それは住み手が空間という約束事にただ従っているだけであり、住み手の行為を縛る事になる結果的にそれが住宅の私的空間を増加させている事に繋がっている。
そこで今回は大きさを寛容さと捉えて、不完全から生まれる寛容な家を提案する。不完全であることは、一見するとネガティブな印象があるがポジティブなものに変換することも可能である。なぜなら、当たり前という概念的要素を各個人が持ち合わせているためである。
完全なものは『こうしなきゃいけない』という固定観念に縛られた空間となり得る。完全ということも不確かなものであると考えるが、その完全、つまりルールを目の前にした時にそれを反する行動を取ることも起こり得る。そのルールを破ることすらも肯定してしまうような寛容さを人に持たせる家である。
(令和4年度)第29回ユニオン造形デザイン賞
テーマ:「大きな家」
審査員:平田 晃久氏 審査講評
賞 | 受賞者氏名/所属機関 | 作品名 | 共同制作者 | 賞金 (単位:千円) | |
金賞 | 早坂 愛佳 東北芸術工科大学 建築・環境デザイン学科 | 川を守る者達 | 作品 | 1,000 | |
銀賞 | 服部 圭佑 九州大学大学院芸術工学府 | 3センチの空をつかまえる家 | 作品 | 共同制作者/ 柳 雄貴 | 500 |
銅賞 | 坂野 修平 フリーランス | 批評するキリン | 作品 | 300 | |
佳作A賞 | 杉山 峻涼 武蔵野美術大学 建築学科 | 大きなおだんごの家 | 作品 | 120 | |
佳作A賞 | 野中 郁弥 横浜国立大学大学院Y-GSA | 船を造ること、海を使うこと、街を育てることー造船業がつくる新しい大きさの中に暮らすー | 作品 | 120 | |
佳作B賞 | 宮本 皓生 工学院大学建築デザイン学科 | うつろいの映写機 | 作品 | 100 | |
佳作B賞 | 西尾 依歩紀 金沢工業大学 建築学部 建築学科 | 溜(タ)め家(イエ) ―ため池と共に生きる大きな家の提案― | 作品 | 100 | |
佳作B賞 | 野中 美奈 横浜国立大学大学院 Y-GSA | みんなでつくる大きなおうち ―ワザによりお互いを尊重し、みんなを受け入れる― | 作品 | 100 | |
佳作C賞 | 岩下 隆平 東京工業大学 環境社会理工学院 建築学系 | 境界線に屋根をかける | 作品 | 80 | |
佳作C賞 | 後藤 樹也 東北芸術工科大学 建築・環境デザイン学科 | 不完全が生む寛容な家 | 作品 | 共同制作者/ 竹澤 龍河 | 80 |
合計10件 | 総額 2,500 |